月ヶ瀬健康茶園で紅茶づくり研修合宿を実施 !

 8月10日〜11日、奈良市の月ヶ瀬健康茶園さんで、紅茶づくり研修合宿を行いました !
 3回生「和紅茶班」5名が参加し、岩田さんに、本格派・和紅茶づくりを習ってきました。

 概要のみアップいたします。
 詳細な検討結果は後日報告いたします。


【8月10日】


 一日目は、午前中、岩田さんの茶畑で茶摘みをさせてもらいました。

 品種は「べにひかり」。10人で約7キロ摘みました。




 午後は、私達が実験させてもらう和紅茶のための葉を摘まさせてもらいました。

 最低でも2キロ摘まないと機械に入れられません。2キロを目標にしました。



 5人かかりで3時間かかりました。



 午後、手摘みした茶葉2キロを製茶工場にもって行き、自然萎凋をしました。
 岩田さんに自然萎凋やり方を教えてもらい、摘んだ生葉が重ならないように丁寧に並べました。
 
 夜、岩田さんに、べにひかり・べにふうき・べにほまれなど、いろいろな種類の和紅茶をテイスティングさせていただきました。
 同じ品種でも、手摘みと機械摘みとでは違いがあったり、紅茶品種の中にも、アッサム系やダージリン系など、違いがあることがわかりました。
 もっと和紅茶について勉強しなければ、と思いました。



【8月11日】
 二日目は、朝6時に起床。岩田家を出たのが7時頃でした。
 まず岩田さんの茶畑で茶摘み。



 この茶畑は広くはなかったですが、傾斜が急で大変な作業でした。
 
 午前11時。「そろそろ萎凋できてきたよ〜」という岩田さんの声。
 みんなで製茶工場まで行き、葉の様子を確かめました。


 前日に並べた時は、まだ葉は緑で、香りもしなかったのですが、この時には、葉は少し赤色っぽくなっており、紅茶の香りがしました。
 重さを量ってみると、1.2キロくらいになっていました。
 萎凋をすると、重さが30〜40%減少するそうです。

 葉の茎を指で曲げてみると、すぐに元に戻り、折れることはありませんでした。
 萎凋ができている証拠です。
 これで萎凋の作業は終了です。
 萎凋は、前日18時〜翌日11時まで約17時間かかりました。
 


 揉捻です。
 揉捻とは、茶葉に撚りを与えて、茶葉の細胞組織を破壊し、葉の中の酸化酵素を含んだ成分を外部に絞り出し、空気に触れさせて酸化発酵を促して、形を整える作業です。
 この酸化発酵こそが、紅茶の香り・味・コク・水色のベースをつくる重大なカギを握っていて、紅茶と緑茶の根本的な違いとなります。

 萎凋が終わった葉は、体積が少なくなり、香りが強くなっていました。
 茶葉を2つに分けて、揉捻機に入れ、60分ほど揉んでいきます。
 この揉捻機は、一見すると、同じ所をグルグル揉み続けているように見えますが、機械の中では茶葉がきちんと循環していて、まんべんなく揉まれていきます。

 約20分後、押さえ蓋を下に降ろして、圧力をかけて揉んでいきます。

 体積が少なくなって、押さえ蓋で圧力をかけきれなくなったところで、2つに分けたものを1つにまとめて揉んでいきます。

 揉み終わった茶葉は、はじめの頃の青臭みがぬけて、とてもフルーティーな香りがしました。



 いよいよ、酸化発酵の段階へと進みます。
 発酵させる温度や時間によって紅茶の味は大きく変わります。

 私達が実験する紅茶なので、発酵時間などはすべて私達が決めることになりました。
 分刻みで味に変化が出るので、時計とにらめっこしながら発酵を止める時間を考えます。
 今回の発酵は「低温発酵」にこだわりました。
 夏の高い気温の中での発酵は、発酵を速めるだけでなく、香りや味にも変化を与えるからです。
 岩田さんお手製の、発酵室でゆっくりと発酵させました。
 上の温度計は、発酵室の温度、茶葉の温度、設定温度が表示されています。温度をあまり上げずに発酵します。



 30分〜1時間ごとに発酵室内の葉の様子を見ては、テイスティングを繰り返します。
 始めの方は、発酵時間が短い分、緑茶に近い味がしました。
 ですが、発酵時間が2時間〜3時間となるにつれて、味も、徐々に、紅茶の渋みある味へと変化し、茶葉も銅褐色の色へと変化してきました。

 私達が発酵を止めたのは、3時間15分(195分)後です。

 メンバー全員が納得のいく味だったので、ここで発酵を止めました。



 乾燥の作業へと移ります。
 茶葉を三等分し、それぞれ乾燥機で乾燥させます。
 ここで重要なのは、しっかりと乾燥させることです。
 茶葉を手でツブして折れれば、しっかりと乾燥されている証拠です。
 温度は80度を保ちます。
 100度以上になれば、茶葉自体が焼けてしまいます。
 均等に乾燥できているか、15分ごとに確認をし、手で茶葉の位置を変えていきます。
 乾燥は30分程度行いました。
 均等に乾燥されていることを確認し、終了です。



【合宿を終えて】

■和紅茶に対する知識や経験がない私達であったが、岩田さんが話される一つ一つ、紅茶への熱い思いであり、「愛情を注いでいるんだなあ」ということが私達にもよく伝わってきた。
 手摘みの和紅茶。
 摘み方や加工の仕方で味や香りが大きく変わることを身にしみて実感した。
 手摘みにこだわる理由は、雑味のないシンの通った味を作るためだ。
 手摘みは手間がかかりすぎ、現代の日本の茶農家には適さないものだろう。
 少量しか摘むことができないので、販売するのも難しい。
 手摘みをする茶農家は少ない。
 だが、手摘みにこだわることで「ほんまもんの味」が出せることは間違いない。
 それはテイスティングでよくわかった。
 岩田さんは、手摘み・少量の葉で「ほんまもんの味」を作り出すことを目標に日々研究されている。
 普通の茶農家ならそこまでしないだろう。
 単に「できたものを商品化すればいい」と考える農家が多いからだ。
 なぜそこまで、岩田さんはこだわるのか。
 それは、「究極の差別化」を図るためだろう。
 今回の合宿で、この「差別化」の重要性を学ぶことができたのが大きな収穫であったように思う。
 私達がこれからやらなければならないことは、どのようにして「伊達ゼミ紅茶」(仮称)をブランド化していくかである。
 どうしたら、多くの人に知ってもらえるのか。
 まだまだ考えていかなければならない。(山下)



■岩田さんの「紅茶にかける想い」に圧倒され続けました。
 紅茶の話になるとずっと話し続けておられた岩田さん。
 それを、「また始まったわ〜」と見守っている家族の皆さん。
 とても温かい雰囲気で、かつ、パッションにみち溢れていた。
 「このような方々がつくっている和紅茶は絶対に美味しい!と確信した。
 岩田さんから「高級紅茶って何だと思う?」と質問された。
 高級紅茶とは、「生産者に愛されて育った紅茶。その付加価値を消費者が認めるがゆえに飲み続られているお茶」ではないか。
 私たちもこういう和紅茶を作っていかなければいけないと思った。(前田)



■これまで活動では、自分たち用のお茶を摘む機会がなく、実感がありませんでしたが、今回、自分達が実験する茶葉を自分たちで手摘み・製茶させていただいきて、すごくお茶づくりの実感がわきました。
 二日間を通して、岩田さんからさまざまなことを勉強させてもらいました。
 合宿へ行く前に、4回生の桂川さんから
 「岩田さんは、去年の紅茶と味が同じになるような作り方はしない」
という話を聞いていて疑問に思っていましたが、直接岩田さんとお話しし、紅茶作りを体験すると、その理由も少しわかったような気がしました。
 その日の気温や湿度、それに合わせた各作業の時間配分、岩田さんが試行錯誤されていること。
 実際にやってみると、その難しさを納得しました。
 外国産の紅茶の品質が統一されている理由は、色々な茶葉をブレンダーがブレンドしているからです。
 均一な味によるブランド・ロイヤルティ。
 これをどう考えるか。
 これとどう差別化するか。
 ブランド・ロイヤルティを考慮に入れた高級紅茶づくりをどのように進め、いかにして販売していくかを考えることが必要だと思いました。 (西川)



■自分達で摘んだ茶葉を製茶するというとても貴重な経験をさせてもらった。
 自分達で作るということで「良い和紅茶を作りたい」という思いが強かったし、岩田さんが「おいしい!」と言ってくれるような和紅茶ができたのは、とてもうれしかった。
 岩田さんからの宿題=「高級紅茶とは何か」については、まだ答えが見つかっていない。
 今後考えなければならないことは、和紅茶をどのように販売していくのか、どのようにブランド展開していくのか、です。(楫)


 
■木野製茶園で一芯二葉の手摘みはやったことはあったので、手摘みは大丈夫だったのですが、その先の製茶作業は、初めての事ばかりで、学ぶことばかりでした。
 萎凋・揉捻・発酵・乾燥と、どの作業も、一から詳しく教えていただけて、本当に勉強になった二日間でした。
 萎凋はどうなったら完了と言えるのか、揉捻はどのタイミングで葉に圧力をかけるのか、かけなくするのか、等々を丁寧に教えてもらいました。
 「自分たちの好きな時に発酵を止めていいよ」言われたのですが、岩田さんのようには味の変化がわからず、「ここで発酵を止めよう」とはなかなか言えませんでした。
 最終的には、岩田さんたちの助言もあり、いい頃あいのところで発酵を止めました。
 岩田さんたちにも「おいしい」と言ってもらえる和紅茶ができました。
 量は多くないですが、これからはこの紅茶をどのように利用していくかを話し合っていきたいと思います。
 私はもともと紅茶が好きではなかったのですが、和紅茶は飲めるようになりました。
 紅茶が好きではない人向けに和紅茶を売っていくのもよいのではないかと思いました。(藤岡)



■「高級紅茶」、「究極の差別化」。。。ひょっとしたら、それは、「自家用茶」のような和紅茶なのではないか。
 この合宿から生まれた和紅茶こそ、「この世の中で最も贅沢な、世界に1つだけの、かけがえのない和紅茶」なのではないか。
 あなたの一番大切な人に贈るべき和紅茶なのではないか。僕ならそうする。
 父親や母親の、そして、彼女や彼氏の誕生日に、「これ、あなたをイメージしながら、僕が作ったんだよ」って、オリジナルパッケージで、手書きの手紙つきで。
 究極のパーソナルギフト。

 気仙茶の作業を終えて。
 花巻温泉にて(笑)。  (伊達)