陸前高田に行ってきました

 7月12日(木)〜14日(土)まで、陸前高田に行ってきました。
 今回の訪問の目的は、放射性セシウム除去のための剪定講習会に参加すること、先日結成された「気仙茶の会」の皆さんにお会いすること、信楽焼の陶器製ホイロを陸前高田の方にお渡しすること、等々です。



 放射性セシウム除去のための剪定講習会。
 話せば長くなるのですが、概略は下記のとおりです。


 岩手県陸前高田市の茶の放射性セシウム検査を実施した結果、国の定める飲用に供する茶の基準値10ベクレル/キログラムを超過しましたので、6月8日付で、県は陸前高田市に対して茶の出荷の自粛を要請しました。
 また、県は、大船渡農業協同組合等、流通関係者に対し、陸前高田市産の茶の出荷を自粛するよう要請しました。詳細はこちら(岩手県「県産茶の放射性物質濃度検査の結果について」)です。

 大変残念ですが、今季、製茶工場の稼働、気仙茶の出荷ができないことになりました。



 しかし、こうした苦境を乗り越えようと、来季の生産再開・出荷を目指して、地元の気仙茶関係者の方々は、連日、ご尽力されてきました。
 6月末には、野菜茶業研究所・金谷茶業研究拠点から主任研究員の方を陸前高田に招へいし、東北農政局、岩手県陸前高田市、JA大船渡が連携して現地指導会を開催し、対策を協議しました。

 そして、7月10日、地元の有志で「気仙茶の会」(会長:菊池司氏)の準備会が結成されました。今後、市内各地の茶畑での剪定作業、津波の被害を受けた茶畑の再生作業、栽培技術に関する情報交換や、各種の学習会開催などを行っていく予定です。
 会のキックオフ・ミーティングとして、静岡県から小泊重洋先生をお招きして、和やかな雰囲気のもと、先生を囲む会と学習会が開催されました。
 詳細は、焙茶工房しゃおしゃんのブログを参照してください。


 今回、7月13日(金)、JA大船渡の主催で、陸前高田市米崎町の製茶工場において、気仙茶の茶樹の剪定講習会が開催されました。
 JA製茶工場に加工を委託している市内の生産者ら約30人が参加しました。


 JA大船渡の営農部による説明

 岩手県大船渡農業改良普及センター・希望ときずな農業普及チームによる説明
 県やJAの方のお話では、「気仙茶の生産者がこれだけ一同に会したのは初めてだ」とのこと。
 

 製茶工場の裏手の茶畑で実技講習です



「中切りをすると、3〜4年は収穫できないのでは」
「今はセシウム除去が最優先」
「中切りをすれば完全に除去されるのか」

 作り手の苦悩が、私にもひしひし伝わってきました。


 気仙茶の樹のチカラを信じよう。
 そう思いました。


 焙茶工房しゃおしゃんの前田さんが、実体験を交えて、「中切り」のビフォー・アフターを説明しています。
 少しほっとした表情の生産者の方々。



 剪定講習会の様子は、『岩手日報』2012年7月14日付に掲載されました。


 こちらが実際の紙面です。
 クリックするとオリジナルサイズでご覧になれます。

 Web版よりもかなり詳細な内容になってなり、生産者をはじめ、地元の気仙茶関係者の方々の思いや熱意が伝わってきます。

 「××から放射性物質が検出された」という報道だけではなく、「それを取り除き、被災地の地域資源を守ろうと懸命に努力している人達がいる」という報道も、同じように、多くの人にしっかり伝わっていってほしいと願っています。
 


 先日、地元の気仙茶関係者の方々のご尽力で、「気仙茶の会」(準備会)が結成されましたが、紙面では、「こういう時だからこそ力を合わせて特産となるように頑張っていきたい」という菊池司会長の力強い談話も掲載されています。


 いま、気仙茶は、全国の皆さんの支援を必要としております。
 津波被災した茶畑所有者もおり、剪定や草取りの人手が足りない箇所もたくさんあります。
 とても地味な作業ではありますが、まさに気仙地域の環境再生の仕事の一つだと思っています。

 メールでご連絡をいただければ、私のほうからも、気仙茶の会の事務局へおつなぎすることができます。
 龍谷大学経済学部・伊達研究室 hironori@econ.ryukoku.ac.jp までお願いいたします。(@を小文字に変えてください)


 どうか今後とも、気仙茶のことをよろしくお願いいたします。