米崎リンゴのお手伝い

 台風被害が心配になったので、19日(土)〜21日(月)、何かお手伝いしようと、陸前高田の米崎町に行ってきました!


 19日の昼頃に米崎町に到着すると、気仙茶の会の佐藤さん、小野さんも駆けつけていました。そして国際ボランティア団体NICEの皆さんも。
 一緒に作業をしました。
 落ちたリンゴを拾い集め選別する作業は、NICEの皆さんが頑張って終わらせてくれていましたので、私たちは、落ちなかったリンゴがより均一に赤くなるように、リンゴをくるっと回す「玉回し」や、果実に覆いかぶさっている葉を丁寧に取り除く作業をしました。



 倒れたりんごの樹。



 米崎町では、ビニールハウスも大きな被害を受けました。

 先日の3回生合宿でお会いしたMさんのハウスも台風にやられていました。
 とても残念です。





 以下は、岡嶋君のレポートです。

 リンゴ農園に訪れると、気仙茶の会の佐藤学さん、小野さん、そして国際ボランティア団体「NICE」のメンバーが、リンゴの色付けのための葉っぱ取りのボランティアをされていました。
 NICEのメンバーは、台風が来た日の翌日から、地区内の落果リンゴを拾うボランティアを精力的に活動していました。
 リンゴ拾いはNICEの頑張りでほとんど終っていましたので、僕は、リンゴの周りの葉っぱを優しく丁寧に手で取り、リンゴの色付けを促す作業のお手伝いをさせて頂きました。



 リンゴに触れている葉っぱをよけてやると、日焼け前のように、色付いていない部分が見てわかかります。
 その部分の葉っぱを優しく取ってあげて、日光が当たるようにしてあげます。
 日光に触れることで、だんだん赤く染まります。
 しかし、一気に葉っぱを取ってはいけません。
 急に日光に当てると、「日焼け」となる部分が出てしまいます。

 また、光合成で養分を作る葉っぱを一気に取ってしまうと、リンゴに養分が行かなくなり、糖度が落ちてしまいます。
 適当に葉っぱを取ればよいものでなく、少しずつ、少しずつ、手間暇かけながら色付けていく。

 葉を少しずつ取ってやることで、リンゴが日光に当たり、まるで恥ずかしそうに、照れたように、全体がほんのり赤くなって、だんだん綺麗な赤色に染まっていきます。
 山の紅葉が綺麗な年は、リンゴの色付きもよいのだそうです。

 太陽の光を浴びることも、リンゴが綺麗に色付く大切な要因ですが、気温も大切です。昼夜の寒暖差が大きいと、綺麗に色づきます。

 霜が降りると、リンゴにとって良くありません。霜がかかることでリンゴが凍ってしまい、色あせてしまいます。



 樹の上のほうに成っているリンゴは良く日光が当たりますが、下のほうは当たりづらいです。
 だから、リンゴを回転してあげて、色が付いていない面を外側に向けて、日光を当ててあげる必要があります。
 「リンゴのお尻の部分が透き通った飴色だと、糖分がしっかり入っていて、美味しいべ!」
 菊池会長は、一目でリンゴの収穫適期を見極める。
 さすがプロだなぁと思いました。


 一本のリンゴの樹から採れるリンゴの3分の2は、贈答用になります。
 大きさや形、色の具合を見て触って、選別していきます。



 米崎リンゴは蜜をたっぷり入れるため、本格的な収穫は少し遅めで、11月の終わりから12月の初め頃。
 また、贈答用で残ったリンゴを蔵の中で年が明けるまで置いておくと、糖度が上がって、甘みが増します。根拠や理屈はよくわかりませんが、「美味しく感じる」そうです。




 震災前までは、米崎リンゴ祭が行われていました。
 農家が育てたリンゴを持ち寄り成果を競う品評会、展示品の即売、リンゴ狩り、地域の郷土芸能、保育園の獅子舞や小学校の太鼓演奏披露、各地域の女性会による出店があったり、賑わいをみせていました。
 しかし、津波によって開催場所がなくなって、今ではリンゴ祭はやってないそうです。


<感想>
 6月に摘果のお手伝いしたリンゴたちが今回の台風の被害でたくさん落ちてしまったこと、そして、無残に倒れているリンゴの樹や廃棄されるリンゴの光景をみて、とても悲しい気持ちになりました。


 綺麗な真っ赤なリンゴが成った樹の風景に美しさを感じながら、農家は収穫を待ちわびているはずの時期だったはずなのに。

 本当に残念な気持ちでいっぱいです。




 自分には大したお手伝いもできないことを心苦しく思いました。



 現地を訪れてお手伝いをしてわかったことは、
 米崎リンゴは、摘果の時期も、収穫前も、収穫時期も、手間ヒマがかかっていて、生産者の愛情がぎゅっと詰まっている、
ということです。



 現地に行く前に、私たちがおぼろげながら考えていたような、
「落ちた、熟していない『台風リンゴ』を支援として購入して、それを販売する」、「ジュースなど加工品にして販売する」
というだけでは済まないような気がします。
 ブランド価値にも関わる重大な問題でもあります。
 農家の規模によってもちがうでしょうが、そのような支援の仕方が経済的に良いことかどうかは、一概には言えない、と思いました。


 甘くてジューシーな陸前高田の特産品「米崎リンゴ」を大切に育ててきた農家の方々にとって本当に大事なことは、「売り上げはもちろんだけれども、わが子のように大切に愛情を込めて育ててきた美味しい米崎リンゴをみんなに笑顔で食べてもらいたい」ということ。
 そう思いました。




≪余談≫
 今回も、菊池会長の家に泊まらせて頂きました。

 「また来たんだね、お帰り!!」といわんばかりに、秋田犬のモモちゃんとレオ君は、元気そうに僕の手をなめてくれました。


 朝は、町内の草刈りに参加させていただきました。

 小雨気味で天候は良くなかったですが、町内の皆さんとお話できたこと、草刈り活動ができたことをうれしく思いました。
 
 会長宅で、伊達ゼミ3回生の大きな張り紙を見つけました。

 後輩の子たちもしっかり一人一人考えを持って活動に取り組んでいるのだなぁと思いました。
 行動に移すのは大変でなかなか難しいけれども、4回生になっても、活動の「意義や意味」をしっかり考えながら継続的に頑張っている姿を見ることが出来たらうれしいなあと思いました。
(文責:岡嶋)