陸前高田合宿レポート (22)〜仮設住宅、米崎りんごと気仙茶

中川[航] (3回生)

 今回(9/9〜12)の合宿で陸前高田を訪れたのは2度目。
 前回に仲良くなった方や、活動を通じてお世話になった方に、また会えることを楽しみに陸前高田へ。
 半年前に行った時と同様、旧市街地の多くは盛土されている所や更地の部分が大半で、建物はほぼ無く、復興はそう簡単には進まないということを、まじまじと見せられた気がした。
 しかし、海から少し離れると、何件もコンビニが増えていて、その他にも建設中の建物がいくつかあった。
 少しずつ復興が進んでいるのだと感じ取ることもできた。



 陸前高田に入ってすぐ、特に目を引いたのが、盛土をするために山から土を切り崩し運搬する巨大なべルトコンベア。
 半年前よりかなり延伸されていて、津波被害にあった市街地にも張り巡らせてあった。

 今回の合宿では、気仙茶の会のお手伝いも加わった。
 私は、活動1日目は鈴木旅館でのカラオケ大会、2日目は気仙茶の会のお手伝いに参加した。

 初日は夕方に陸前高田に着いたので、現地調達が必要な食材の買い出しに行き、その後、夕食。
 前回同様、今回も手巻き寿司に協力してくださる鶴亀鮨さんへ。
 相変わらずニコニコとした笑顔の阿部さんが迎えてくださり、おいしい海鮮丼を頂いた。


・鈴木旅館でのカラオケ大会
 今回初の試みで、鈴木旅館さんの協力のもと、高田一中仮設お住いの方々に鈴木旅館に来ていただいて、カラオケ大会を開催した。
 マイクロバスでの送迎があるとはいえ、わざわざ鈴木旅館まで来ていただくことになるので、仮設で暮らしておられる高齢の方には大変かなと心配していたが、意外に大勢が来てくださった。
「楽しみにしてきたよ!」
と言って来てくださる方や、半年前に来たときお話しした方も多く来てくださっていた。
 半年ぶりの再会に、どこか懐かしい気持ちになった。
 中には、手作りのお団子とお漬物を持ってきてくださった方もいて、ありがたく頂いた。
 カラオケが始まると演歌、演歌のオンパレード。
 皆さん、一人ひとりの歌声に聞き入ってしまうほど、上手い。
 演歌に馴染みのない私たちの世代にとっては知らない曲ばかりでしたが、そんなことは関係なく、一緒に楽しいひと時を過ごせた。
 カラオケで歌うことで、普段のストレスを発散してもらえたのではないか。
 そうであったらうれしい。

 その後は、私たちがマツケンサンバを踊った。

 関空で夜中に必死に練習をした甲斐があり、渡辺君の歌に合わせて完璧にやり遂げた(笑)

 我ながら、中々な盛り上がりだったと思う(笑)

 最後はサプライズで、仮設住宅で結成されている「踊りの会」の方々が踊りを披露してくださった。
 本当にいいものを見せてもらった。
 その流れで、盆踊りの際に踊る高田音頭の振り付けを教えてくださった。


 その日の晩は、気仙茶の会の菊池会長がご自宅で歓迎会を開いてくださった。
 歓迎会のメインディッシュは、地元で獲れた新鮮な海の幸とホルモン。
 秋刀魚にイカ、それに大きなホタテ、極め付けには広田湾で獲れた牡蠣。
 どれも「最高にうまい!」としか言いようがないほどだった。
 私たちのために、準備から何までしてくださって、本当にありがたかった。
 ごちそう様でした。


・気仙茶の茶園整備とリンゴ収穫のお手伝い
 昨晩、歓迎会をしてくださった、菊池会長宅の裏山にある茶畑に生えている草引きをした。

 ここの茶の木は、苗木は昨年6月に静岡の製茶機械メーカー・カワサキ機工さんから寄贈していただいき植樹したもの、古木は長部地区の茶の木を移植したもの。(こちらこちらを参照)
 苗木のほうは、まだまだ小さな。
 草が生い茂っていては、どれが茶の木でどれが草なのかわからないほどだったが、草引き後は茶畑らしくなった。


 朝の活動が終わり、昼ごはんに、会長の奥様・とよこさんが、近所の金野直売センターのラーメンを食べに連れて行ってくださった。
 名物の磯ラーメン!!

 これはうまかった!
 とよこさん、有難うございました。

 その後、自宅の一室をみせていただいた。
 そこには、気仙茶の会の活動を通じて、今まで菊池会長の自宅を訪れたボランティアの写真や名前の書かれた紙がびっしりと貼られていた。
 中には伊達ゼミの先輩たちの写真も。
 そして私たちの名前も書かれた紙も貼られていた。
 これらを見せてもらって、人と人のつながりの大事さ、気仙茶と伊達ゼミとのつながりを感じることができた。

 昼休憩の合間、震災当時の話や、発生時に撮られた津波の写真を見せていただいた。

「この下の道まで津波が来たんだよ」
「あの山には津波から逃れた人が何人かいてね」
などと写真一枚一枚、説明しながら話してくださった。


 昼からはリンゴ畑での収穫作業のお手伝い。

 真っ赤に色づいたおいしそうな米崎リンゴがたくさんなっていた。
 早速、リンゴの採り方(リンゴを持って、上にひねる)を教えてもらい、みんなで会長宅から持ってきた箱いっぱいに収穫した。

 9月11日は、震災から3年半の節目となる月命日。
 菊池会長が
「みんなで黙祷しよう」
と、おっしゃった。
 震災発生時刻の14時46分に、海に向かって黙祷をした。

 目をつむっている間は、何とも言えない気持ちだった。


 りんごの活動が終わってから、高田一中の仮設住宅の集会場に向かった。
 前回の合宿で出会ったSさんはまだおられるかな?と思っていたが、おられなかったので、ご自宅に伺うと、ちょうど出てこられたところだった。
 はっ!と思い出したかのように、ニコッとして、
「わざわざありがとうね」。
と言って、握手してくださり、私も半年ぶりにSさんの元気な姿を見ることができて、うれしかった。
 前回来てくれた小学生たちも、学校終わりに来てくれて、
「覚えてる?」
と言うと
「うん、久しぶり!」
と言ってくれて、どこか愛おしく感じた。



 晩は、前回もお世話になった車屋酒場さんで夕食。
 相変わらず大きな熊谷さんと従業員の方が迎えてくださり、美味しい塩ホルモン鍋とお酒を頂いた。
 いつもありがとうございます。

 車屋さんに来るのは2回目だが、ここはいろいろな方々と出会える場。
 今回、他県の地方自治体から陸前高田市役所に派遣され復興事業に携わっておられる方々とお話しする機会があった。
 実際に被災地の復興事業をされている方に、仕事内容や復興事業の話を聞くと、まだまだ大変だと感じることが多すぎた。
 これが現実なのだな、と思いながら、うなづくことしかできなかった。
 でも、そのお話を伺って、これからも陸前高田の町と人の復興をともに見届けたいという気持ちが強くなった。


 今回の合宿では、前回とはまた違う、被災地の雰囲気を感じ取れたような気がする。
 新しい出会いもあり、合宿に来る度に、陸前高田のすごい方々にも巡り合うことができ、人と人との輪が広がっている。

 半年前の合宿は、震災について知る機会が多かったと思う。
 今回は、新しい出会いや再会を通じて、前回よりも陸前高田の方々の人間味を知る機会が多かったと感じた。
 震災から3年半。
 まだまだ、復興するには困難なことが山のようにある。
 それでもがんばって復興しようとしている陸前高田
 そんな高田の町を第2の故郷と思い、つながりを大事にして、これからも見守っていきたい。
 陸前高田の皆さん、ありがとうございました!
 また来年会いに行きます!