日本経済新聞の社説「復興の現実見据え細やかな支援を」

 日本経済新聞12月3日付の社説


14衆院選 政策を問う
復興の現実見据え細やかな支援を
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 東日本大震災から3年9カ月たつが、被災地の復興は道半ばだ。生活基盤や産業の再建をどう進めるか。必要なのは現実を見据えた、きめ細かな支援策だ。
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 岩手県宮城県などでも被災者の生活再建は途上にある。宮城県岩沼市など一部地域を除くと、避難者が戻る宅地造成が予定より遅れ避難生活が長期化している。

 復興庁によると、被災者が集団で移転する高台の造成事業や土地をかさ上げする事業が完了したのは、計画の3割にも満たない。政府は復興特区法を改正して自治体が用地を買い上げやすくしたが、まだ不十分だ。

長期避難の解消急げ
 被災者向けの災害公営住宅は、計画された約2万2千戸のうち完成したのが14%にとどまる。建設現場の人手不足や資材価格の上昇が、住宅整備の足かせになっている。一時ほどではないにしろ、復興事業の入札が不調になる場合が少なくない。

 最近の急速な円安の影響も心配だ。復興事業の資材が適正な価格で円滑に確保できるよう、政府は最大限に配慮すべきだろう。

 住宅再建が遅れれば仮設住宅での生活がさらに長引く。高齢の被災者は高血圧や心臓病など持病を抱えている人が多いだけに、医療や介護の人材確保も要る。

 避難生活の長期化とともに、もともと住んでいた地域に戻ることを断念する人が増え、市町村が高台の宅地造成の規模を縮小せざるを得ない事態も相次いでいる。被災者の事情に配慮し柔軟に支援策を再検討するしかないだろう。

 被災地には、突然の衆院選で復興がさらに遅れかねないと懸念する声がある。そうしたことにならないよう、候補者は被災地の実情を改めて見据え政策づくりに生かすべきだ。被災者の生活再建や地域の再生にいま何が必要か、しっかりと考えたい。」

 「現実を見据えた、きめ細かな支援策」
 「被災者の事情に配慮し柔軟に支援策を再検討するしかない」。
 まったくその通りだと感じました。