茶畑活動日誌 5/16

高垣
 5月16日(土)、男子4人で木野園さんを訪れました。
 この日は朝から電車が止まったりと集合に手間取りましたが、10時半頃に全員が集合し、作業を開始しました。

 この日の作業も前回訪れたときと同じく寒冷紗を被せるものでしたが、前回と違った点は、茶畑がきれいな直線ではなかったことです。

 山なりになっていたり長さもそれぞれで、雨のために足元が不安定なこともあり、前回よりも緊張感がありました。


 畑の長さが短く寒冷紗が余ってしまう場合には、写真右側の寒冷紗のように折り返しながら被せます。
 2組を同時に被せると、ちぐはぐな形になってしまうので、順番に被せる必要があります。
 そのため、「ひたすら寒冷紗を被せる2人」と「ひたすら洗濯ばさみで寒冷紗を固定する2人」に分かれて進めていきました。
 午前の作業では写真手前の部分を、午後の作業は写真奥の斜面部分に寒冷紗を被せました。

 また、この日は、待機時間の間に、てん茶工場を見学させていただきました。写真掲載の許可もいただきました。


 運ばれてきた茶葉(この時点では枝も含む)は、中央奥の白い機械で蒸されます。


 写真中央の3列ある縦に長いネット内で吹き上げられ、いったん冷却。
 その後、写真左側の炉で加熱され、乾燥した状態に。



 そして、この選別機で、茶葉部分と枝(骨)の部分を選り分けます。
 この2つはやはり用途も違うようで、茶葉は抹茶用の茶葉として、骨部分は抹茶入り加工品などに使われるそうです。



 こちらの白と緑の乾燥機でさらに乾燥。

 これで出荷の状態になります。



 部分別に袋に詰められ、重量を測定し完了です。


 工場内は加熱装置があるためサウナのように暑く感じられました。
 これまでは茶畑と生葉しか見ることはありませんでした。
 今回、少しではありましたが、その加工プロセスも見ることができました。

 加工は誰もがシンプルなものととらえている中で、そのプロセスを見たことのある人はあまりいないのではないでしょうか。
 完成品しか知らなかったものの、加工プロセスを見学したことで、普段見ることのできる茶葉もそうなるべくしてなるのだと思い、愛着のようなものを感じました。



前川
 実は初めての茶畑での活動だったので、前日の夜は少しドキドキしながら眠りについた。
 目覚ましが鳴るよりも少し早く起きると、外からはザーザーという音。
 今日はずぶ濡れになりながらの作業になるのだろうなと覚悟した。
 電車が止まっていたので集合は月ヶ瀬口に10時になった。
 加茂のあたりで月ヶ瀬口方面の電車に乗ったが、気づくと反対方向に進んでいた。焦った。
 ものすごく焦った。
 どうしようもなかったので、加茂からタクシーに乗ることに。
 行きのタクシーでは、とても良い運転手さんに出会えた。
 関西方面の電車は実は電気が来ていないからディーゼル機関車であることを教えてもらったり、正しい電車に乗っていたならば通っていたはずの線路を外から(丁寧な解説付きで)眺めることができたりしたからだ。
 春や秋には、カメラを持って車窓から移ろいゆく季節の表情をのんびり眺めるそうだ。


 少し遅れ気味で到着した木野園では、木野さんがやさしく迎えてくださった。
 長靴とカッパを借りて、いざ茶畑へとなると私の気持ちも高ぶった。


 初めての茶畑の活動は、少し酔い気味に始まった。
 木野園から茶畑まで車で送ってもらったのだが、道はグネグネと曲がりくねって、起伏に富んでいたからだ。
 細くて荒い道を木野さんは、慣れたハンドルさばきで疾走してゆく。
 坂を上るときのギャオンギャオンというエンジンの音が印象的だった。


 茶畑での活動は他ゼミ生がレポートに書いていたり教えてくれたりしてくれていたように、お茶に黒い網をかぶせることを行った。

 難しかったのは、つなぎ目の部分だった。
 5cmほどといわれていたが、どうしても初めのうちは10cm位になってしまっていた。
 「太陽を遮りすぎると、品質が劣化してしまう」
と木野さんに教えていただいて、一層熱を込めて網掛けを、特に網掛けの部分に取り組んだ。

 昼食後、もう一度訪れた茶畑で、霜対策の扇風機について聞いた。

 「防霜ファン」というこの見た目がでかい扇風機は、茶畑が約4度以下になると上空の比較的暖かい空気を送り込んで霜を防ぐという装置だそうだ。
 昔、この装置の銅銭がよく盗まれたという話を聞いた。
 中国では高値で取引されるので、夜のうちに銅銭だけを切って持って行く輩がいたそうだ。
 現在ではその矛先が太陽光パネルに向いているとのこと。


 雨のおかげで活動時間が短くなってしまったので、発見は多いとは言えなかった。
 だが、これからたくさん訪れていけばもっと多くの発見があるのではと、今から胸がわくわくしている。


柳井
 今回、初めて木野園へ行かせて頂いて、学生の日常では味わえない体験をさせて頂きました。
 初めての訪問ということで、前の週に行った学生の話を聞くと、「とても充実した1日になった」と言っていたので、前日の夜は、遠足の前の日のようなワクワクを感じていた。

 朝、目が覚めると台風並みの大雨で、その日行く男4人で連絡を取り合い「大丈夫かな?」などと心配して、木野さんに早朝から申し訳ないと思いつつも電話をすると、
「昼から晴れるから、昼前においで」
とのこと。

 出発の時間になり家を出ると、少し小雨でほっとした。
 自宅から木野園の最寄り駅まで2時間の電車。
 天気が次第に雨から曇りへ。
 電車の運行見合わせと雨が止んだという安心から、乗り換えで逆方向の電車へ乗ってしまい、途中の駅から木野園までタクシーで向かった。
 タクシーの運転手さんにはとても親切にして頂いたうえに、南山城村の周辺の地域についていろいろ教えて頂いた。


 木野さん宅には、少し遅れて到着した。遅れてきた僕たちを笑顔で迎えてくださった。

 到着してすぐに茶畑へ向かった。
 今回の作業は、茶葉の上に寒冷紗という黒いネットを被せる作業を行った。
 寒冷紗には、日光を遮ることで茶葉にストレスを与え、茶葉の緑色を濃くし、渋みよりも旨みを引き出すということを教わった。

 毎週違う伊達ゼミの学生が訪問していて、初めて作業する人が毎回違うため、その度に教えてくださっているので、初めのうちは「作業の姿を盗みとろう」という気持ちでした。
 ですが、やはり職人。
 手の動きが早すぎて、結局教えて頂くことに…。


 2時間かけて寒冷紗を一部のエリア全体に被せることができた。


Before


After

 「茶葉の枝に寒冷紗を綺麗にとめるコツはなんですか?」と聞くと、
 「寒冷紗をできるだけ強く引っ張って、枝と枝の間にとめて」とのこと。
 寒冷紗を強く引っ張らないと、風が吹いたときに茶葉と寒冷紗の間に隙間ができ、摩擦で茶葉が傷んでしまうそうです。

 お茶の枝にはこのような洗濯バサミでとめました。

 昼休憩をはさんで、別エリアで午前と同様の作業を行いました。
 午後エリアの作業では、午前と違いお茶の列が曲がってあったり、急な坂であったりと、すこし苦戦しましたが、試行錯誤して午前よりも丁寧に素早くできました。

 天候の関係で、別日で訪れた人よりも短い時間の作業ではありましたが、短時間で多くのものを吸収しようという思いで作業しました。
 なにより、普段味わうことのできない体験でき、また茶畑の知識を、身をもって経験させて頂いた木野さんをはじめ、木野園の方々に感謝する1日になりました。