茶畑活動日誌 6/20

山本
 6月20日、四回目となる茶畑活動でした。
 私を含め、ゼミ生三人で訪れました。

 今日は二番茶になる茶葉の上に寒冷紗をかぶせていく作業をしました。
 二人で寒冷紗の両端を持ち、白い線が常に真ん中になるように、コロコロと転がしていきました。
 五月に一度やっただけあって、要領も分かり、前より上手に出来た気がしました。


 寒冷紗の巻き方は二種類ありました。
 私たちがした、巻く前に4分の1まで折りたたんでから巻いたものと、先輩方がされていた、端から一気に巻いたものです。
 先輩方の方法は巻くのは大変ですが、茶葉にかぶせていくときは転がすだけなのでスムーズに早くできます。
 一方、私たちがした、折りたたんでから巻いた方法は、巻くときはきれいに巻けますが、茶葉にかぶせるときは何度も往復しなければならないし、少し時間がかかってしまします。
 さらに問題なのが、寒冷紗同士が重なっているのを広げるときに茶葉に当ってこすれてしまうことです。
 これでは茶葉にとっても良くありません。
 寒冷紗の巻き方、そしてより効率の良いかぶせ方は、木野さんたちも大変悩んでおられました。
 休憩時間も、玲子さんの汗拭きタオルで何度もシミュレーションしておられ、会議が始まったようでした。
 茶畑での作業は、体力だけでなく、頭もフル活用させなければいけませんでした。
 「“楽”のあとには“苦”がある。“苦”のあとには“楽”がある」
と木野さんがさらっと言っているのを聞いて、納得させられました。
 しかし、この寒冷紗の課題については、“楽”と“楽”だけで済ませる方法を考えればまだ改善されると信じているので、自分でも考えてみようと思いました。

 休憩を済ませると、また寒冷紗をかぶせる作業をしました。
 一番茶のときは、かぶせて置いておく期間は20日だったのに対して、二番茶は14日間だそうです。
 なぜ期間が短いかというと、二番茶の時期はとても天気が良く、すぐに茶葉が色づくためだそうです。


 他に、かぶせていくときに、雑草や少し高くのびている茶葉を手で抜いていきます。
 雑草は抜きやすいですが、茶葉はもったいなく感じて、抜くのを拒みそうになりました。

 そして、また固定する洗濯バサミを適当な枝に付けます。
 丈夫でちょうどよい枝を見つけるのが結構難しいです。

 奥を見渡すと、色の違う茶畑が。

 刈る前と刈った後ではこんなに色が違います。



 違う場所に移動すると、先ほども茶畑よりも色が悪く感じました。
 これは、いろんな種類のものが混じっているものでした。

 天気の予報では「1日中、雨」の予報だったのに、太陽がでてきました。
 午後からはまた違う茶畑での作業。

 立派な竹がそびえ立っていました。

 寒冷紗をかぶせる前に、まずは茶葉の上に乗っている枯れた葉っぱを取り除いたり、雑草を抜いていく作業をしました。
 私たちが見落としていた葉っぱも、西口さんはすぐに指摘してくださいました。
 ぬかりがありません。

 一番厄介なのが、笹の枯れた葉です。

 西口さんいわく、
「こういう作業は今しか出来なくて、普通の葉っぱは全部つぶれてしまうのでまだいいが、竹の葉の取り残しがもしあると、竹の繊維や筋が残って、茶葉の値打ちそのものを下げてしまう」
そうです。
 すごく地道な作業ですが、この作業が価値をも決めると聞いた後は、よりいっそう丁寧に見ていきました。
 全部見終えた後は、午前と同様、きれいにかぶせていきました。
 できるだけ茶葉を傷つけないように心がけました。
 徐々に、「茶葉の気持ちになる」という意味が分かってきたように感じました。


 次に行くときは二番茶の茶葉が色づいている頃だと思うので、すごくわくわくしています。



 ●深来
 この日は女子2人、男子1人の計3人のゼミ生で木野製茶園へ向かいました。
 私は3度目の参加でした。
 天気は100%の雨予報でしたが、幸運なことに快晴でした。

 早速、軽トラックに乗せてもらい、小川さんと共に茶園へ向かいました。
 行く度に毎回、違う茶園へ案内していただくので、さすが「東京ドーム5個分」の敷地はなかなか想像もつかない広さです。

 最初に到着したのは、隣に「龍大の茶畑」がある茶園でした。

 これが龍大の茶です。


 近くには茶の苗木もありました。

 ですが、今日はここではなく、その隣の茶に寒冷紗をかぶせました。
 初めてではないので3人とも慣れた手つきでどんどん被せて行きます。
 しかし、そこである問題が発生しました。
 今年から寒冷紗の巻き方を少し変えたのです。
 昨年まで端から全部巻いていたのですが、今年は巻く前に一部を2回ほど折りたたみ、巻く長さを少し短くしました。
 そのおかげでとても巻きやすくなったのですが、被せるときに茶の上を引きずってしまうのです。
 従来の物ですと、被せるときは巻いた時の反対の動作で転がしていくので、幾分、問題はなかったのですが、折りたたんでいたものを広げるには頑張って持ち上げてはみるものの、長い寒冷紗を相手にはなかなか限界があり、どうしても擦ってしまうので、茶に傷がついてしまう可能性があるのです。
 その事実に、木野さんを始め、玲子さん、そこで働く小川さん、西口さんも頭を抱えており、私たちに何か案を考えてほしいと言われました。
 せっかくお邪魔させていただいて学ばせていただいているわけだから、これもゼミで議論すべき課題の一つなのではないかと思いました。

 寒冷紗を掛け終えると、また別の茶園へ案内していただきました。
 そこで見た茶はいつもと違うことに気が付きました。


 茶園の色が違います。
 私がいつも拝見してきた深緑色とはかけ離れていて驚きました。
 聞くところによるとこれは雑種の茶だそうです。やはり、いろいろなものが混ざっているだけあって、価格はそんなに高くつかないそうです。

 しかし、私たちが手伝ったのはここではなく隣の茶園です。


 ここでも先ほどと同様、寒冷紗をかけました。
 出てくる課題も先述同様でした。


 お昼から工場から歩いて行ける茶園に行きました。
 ここは初めて来たときに笹取りをしたのを覚えています。
 そこで私は驚きました。

 5月4日


 6月20日

 竹の成長は早いと言いますが1ヵ月半でここまで伸びるとは驚きでした。

 玲子さんが伸びた竹をカットする間に、我々ゼミ生は笹取りをし、それが終わればまた寒冷紗をかけました。
 効率は悪いですが、3人ではなく6人ほどいれば、寒冷紗を持ち上げてもらって、引きずらずに出来るのかなと思いました。

 そして最後に、やはり今日もアビは私に興味を持ってくれませんでした。
 一方通行はなかなか寂しいものがあるので、そろそろ仲良くなりたいです。


【伊達のコメント】
 寒冷紗の巻取り問題の解決策ですが、こんなのはどうでしょうか。省力化にはなると思います。
 

(出所) 株式会社ナガノ(静岡県牧之原市)

 が、寒冷紗被覆の根本的問題は、京都府農林水産技術センター茶業研究所員の論文が指摘しているように、「複数年にわたる二番茶の直がけ被覆栽培」による「樹勢の弱体化」「(一番茶摘採に影響が出るほど)収量の低下」にあるのではないか、と私は感じています。


 被覆栽培は色沢や香味向上を目的として行われ,簡便な直掛け被覆を行う茶園が拡大している。一方,被覆栽培複数年にわたり二番茶にも行われた結果,樹勢が弱体化し,一番茶摘採に影響が出るほど収量が低下する事例が見られ,現地からは,樹勢診断法の早急な開発が求められている。
 竹本哲行・林健「被覆期間の違いが茶園の樹冠面温度と茶芽の生育に及ぼす影響」茶業研究報告、116 別、24-25 (2013)

「食材としての抹茶ブーム」がもたらした茶の樹の酷使、衰弱?
「収量の低下」は、茶の樹の悲鳴?